「コミュニケーションをする上で自己開示が大切」という言葉は聞いたことがあるでしょうか?
コミュニケーションをする上で信頼関係を築いていくことは不可欠です。
良好な信頼関係を発展させるには、「この人は信頼できる人だ!」「この人になら何でも話せるな!」というように相手に思ってもらうことが必要です。
はやくお互いの距離を縮めるためにも、相手よりも先に自分のことを話して自己開示をしていくことが大事になってきます。
これからの人生を、より楽しんでいくためにも自己開示について見ていきましょう!!
そもそも自己開示とは何か?

そもそも自己開示とは何でしょうか?
自己開示の意味を調べてみると、「自分自身に関する情報をなんの意図なく相手にありのままを伝えること」とあります。
自己開示の意味を見てみると、ただ自分の話をたくさんしていけばいいのか?と思うかもしれませんがそれは違います。
自分の話をただ話すことは、自己呈示といってただの自己アピールです。
「違いがよくわからないよ!」と思いますよね。
「自己開示」と「自己呈示(自己アピール)」をごっちゃに考えている人が多く、誤解されがちです。
なかなか線引きが難しいところですが、自己開示とは「相手のことを思い信頼し、心を開くこと」です!
人は話したい生き物、ほとんどの人は相手の話をされるよりも自分の話がしたいわけです。
ですが相手に警戒心を持っていたり、「この人に話したい!」と思わなければ話をしてもらうことは難しいです。
相手に「心を開いてもらう」ためには、自らが自己開示をおこなうことで「信頼関係」を築いていきましょう。
信頼関係を築くことができれば相手との心の距離も、より近づいていきます。
「心の距離感をたった3つのことで縮める方法」についてはコチラ
具体的な自己開示については後に紹介させていただきます!
自己開示は心理学的にも信頼を築く大切な行動

自己開示が、コミュニケーションをとる上で信頼関係を築くのに重要であるということが心理学的にもわかっています。
「この人にならなんでも話せる」「とても信頼できる」という信頼関係を心理学では、【ラポール】と呼びます。
【ラポール】とは、フランス語で「橋を架ける」という意味で、相手に対して「心が通じ合って心地よい状態」を指します。
つまり、【ラポール】を築くことこそに最も有効なのが「自己開示」というわけです!
また自己開示が心理学的にも良い理由として、【返報性の法則】というものがあります。
【返報性の法則】とは、「人は他人から何らかのほどこしを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理のこと」をいいます。
相手に対して、思いやりをもって自分をさらけ出していくことによって、相手に「この人がこんなにも自分に色々と話してくれているのだから、自分も話そう!」とお返しをしたい!という気持ちにさせます。
だからこそ、自己開示をされた相手側も同じように自己開示をしたくなるという【返報性の法則】が働きます。
【ラポール】と【返報性の法則】という二つの観点からみても、「自己開示」は信頼関係を築くうえで非常に重要であることがわかります。
仕事でも自分と相手の距離を縮めることは重要

「自己開示」は仕事場で対しても効果を発揮します。
営業をされている方だとわかると思いますが、いきなり「弊社の商品はとても性能がよく…」と話を切り出しても、相手が話を聞く状態でなければ全く話など入ってきません。
相手との信頼関係を築くためにも、まずは自らが「自己開示」することによって、相手に信頼されるよう目指しましょう。
特に女性はそうですが、「人は感情でモノを買う生き物」です。
A社の製品と、B社の製品で、性能としてはA社が良かったとしても、すべての人がA社の製品を選ぶわけではありません。
伊勢隆一郎氏の著書で、「人は感情でモノを買う」という本があります。
その本の文中に「お客さんの感情を引き出すコミュニケーションができるようになれば、モノを売ることができるようになります。お客さんの感情を引き出し、それに共感すること、そのコミュニケーションを筆者は【究極の理解】と名付けています。」とあります。
著書「人は感情でモノを買う」では、共感についても非常に重要であることが書かれておりますが、それと同時に、「お客さんの感情を引き出すコミュニケーション」をするのが非常に重要であると述べており、感情を引き出すために不可欠な「自己開示」こそも仕事の場においても大切であることがいえます!
具体的な自己開示の仕方
では具体的にどのように自己開示を行えばいいのかを会話形式で見ていきましょう。
正しい自己開示の仕方と、間違った自己開示の仕方を理解していきます!
◎ 正しい自己開示の事例
「なかなか自己開示がイメージできない…。」という方も多いと思いのではないでしょうか?
相手の会話に合わせて、いい塩梅で自己開示していくことが潤滑にコミュニケーションを進める上で不可欠ですので、具体的な例題を見て学んでいきましょう。






いかがでしたでしょうか?相手の答えたことに対して少しずつ自分のことを自己開示したり、共感したりしています。
では、次に間違った自己開示の例題を見ていきましょう。
✖ 間違った自己開示の事例






このようなケースの場合、別に興味がない話なのにも関わらず、相手に対していらない情報を聞かせてしまっていることがありますので注意しなければなりません。
やはり「自己開示」と「自己呈示(自己アピール)」は違う

「自己開示しようとしていたら、つい自分の話をしすぎてしまった…。」とならないためにも、どのようなところで自己開示をするべきなのかをお伝えしていきます。
まず、相手に対して「●●って知っていますか?」などと話を振ってみて相手が●●を知らない場合は、軽く説明するくらいがちょうどいいです。





※この後の会話に説明しすぎず、次の会話に入ったほうがベターです。


※のところから、スラックラインがいかにいいかを説明しすぎてしまうと相手は興味がないのにも関わらず、話をずっと展開してしまうことになりかねません。
細かく説明する場合は、相手から「スラックラインって面白いんですね!どんな感じでいつも遊ぶんですか?」などと質問を受けた場合だけにしましょう。
特に質問がない場合は、違う話にシフトチェンジすることをオススメします。
自己開示をすると裏切られない

さらに自己開示をすると、裏切られにくくなるメリットもあります。
相手と信頼関係を築くには、悪い言い方をすると「お互いの情報を握り合う」ことが重要です。
変な意味ではなく、お互いの情報を知っているからこそ信頼できるということがあります。
相手のことが何も分からない場合、やはり信頼できず不安になるのではないでしょうか?
自分のプライベートな一面をさらけ出し、相手のプライベートな情報を引き出すように話すようにしましょう。
間違ってはいけないのが、自己開示は相手の自己開示を引き出すためにおこなうのであって、自慢をするためのものではありません。
人は信頼している人にプライベートのことを話すのではなく、プライベートのことを話した相手を信頼するという性質があります。
なぜ自己開示をすると裏切られないのか?
まずは、裏切られる理由を考えてみましょう。
なぜ裏切られるのかというと、信頼関係が出来ていないから裏切られるんです。
裏切る人も、すべての人間関係を裏切るということはもちろんできないので、よほどの得がなければ裏切りません。
『人間関係というのは状況が裏切りを作り出す』という言葉があります。
自分を助けてくれる人はもちろん裏切りませんし、裏切ることが損だと思う場合は裏切らないのです。
相手と親密さを高めていくことが裏切られないために大切なんです。
裏切られやすい人は自分の胸に手を当てて聞いてみてください。
「あなたは、相手の話を聞いていますか?」
「自分の心の窓は閉じて、本心を隠してはいませんか?」
自分のことをさらけ出さず殻にこもってしまっては、裏切られやすい状況に自分を追いやっているようなものです。
しっかりと自己開示をして、信頼関係を築いていきましょう!
ちなみにナンパでも自己開示は効果的

1986年にアラスカ大学で、1310人を対象に『見知らぬ相手に話しかけ、デートに誘うときに何と言えば成功しやすいのか?』という実験が行われました。
「声をかける最適な一言」は何なのかを調べたわけですね。
パターン①無害な声をかけ方
⇒「今日は天気がいいですねー。よかったらお茶しませんか?」 5.9点
パターン②自己紹介型
⇒「僕この辺に住んでいる●●っていいます!~~。」6.3点
パターン③定番ナンパ「今日一人ですか?よかったら一緒に」4.1点
上記の3パターンの声のかけ方で、声をかけられた女性はどれくらいの好感度があったか?を調べました。
皆さんはなんと声をかけたら、成功率が高かったと思いますか?
正解は…。
パターン②の自己紹介型の声かけが一番好感度が高かったそうです!
相手のことを知るには、自己開示が大切です。
パターン②の声かけでは、声をかける際にまず自分のことを明かすことによって、誠実さを前に出すことができました。
それにより他のパターンに比べて、好感を持たれ、信用されやすくなったという結果になったのです。
ナンパでも自己開示が相手との距離を縮めるために重要だということが分かります。
人間は情報を受け取ることより発信することが好き

相手の会話の返答に対して、そっとつけるくらいの自己開示がよいです。
この話し方に慣れるまでは難しいと思いますが、会話をするとき意識的に話せば徐々に身についていくと思います。
ポイントとして、相手の話した内容に対して共感しながら自分の情報を少しだけ話して、また相手に質問を振るという流れをつくっていきましょう!
相手になるべく話してもらうように促しながらも自分も小さく自己開示していく…。
ほどよい自己開示で男女関わらず、相手とより親密な関係を築けるようにしていきましょう!
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